【2月17日】背中が痛いのに「手」を見る


こんばんは。鍼灸院Nikoです。


「背中が張って痛いから、マッサージに行きました。でも、翌日にはもう痛いんです」


痛いところ(患部)を揉めば、その場は気持ちいいものです。


しかし、なぜすぐに痛みが戻ってくるのでしょうか?


それは、「痛みが出ている場所」と「痛みの原因」が違うからです。


本日は、当院が大切にしている「整動鍼(せいどうしん)」の理論に基づいた、体の不思議なつながり(連動)についてお話しします。

  1. 痛みは「引っ張られた服のシワ」
    イメージしてみてください。
    あなたが着ている服の「袖(そで)」を、誰かにグイッと引っ張られたとします。
    すると、服はピーンと突っ張って、肩や背中のあたりに窮屈な「シワ」が寄りますよね?
    この時、窮屈だからといって、背中のシワをアイロンで伸ばそうとする人はいません。
    袖を引っ張っている手を離せば、一瞬で背中のシワは消えるからです。
    体もこれと全く同じです。
    「背中が痛い(シワが寄っている)」としても、その原因は背中にはありません。
    実は、パソコン作業で酷使している「手」や「腕」が、背中の筋肉を遠くから引っ張り続けていることがほとんどなのです。
  2. 肩甲骨を操る「親指」の力
    私たちの体には、動きの連動ルールがあります。
    興味深いのが、「親指(母指)と肩甲骨」のつながりです。
    解剖学的にも、親指の筋肉は腕を通り、鎖骨を経由して肩甲骨へと影響を与えています。
    マウスを握ったり、スマホをフリック入力したりして親指が疲労して縮こまると、その張力がワイヤーのように肩甲骨を引っ張り、背中に逃げ場のない緊張(痛み)を生み出します。
    だからこそ、私たちは背中が痛い患者様に対し、背中ではなく「手」に鍼をすることがあります。
    原因(手)が緩めば、結果(背中)は自然と緩むからです。

「背中がバキバキで辛い」という方は、背中を叩く代わりに、ご自身の親指をケアしてみてください。
「動き」を整えれば、痛みは消える。これが、私たちの治療の根底にある考え方です。もし、どこに行っても治らないコリや痛みがあるなら、それは「袖を引っ張っている犯人」を見逃しているだけかもしれません。

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