【2月26日】スマホを置いて「目をつぶる」だけ養生
こんばんは。鍼灸院Nikoです。
少しずつ日差しが暖かくなり、春の足音が聞こえてくる季節になりました。
しかしこの時期、「なんだか体がだるい」「無性にイライラする」「夜うまく眠れない」といった不調を感じる方が急増します。
東洋医学では、春という季節特有の体の変化がこれらの不調を引き起こすと考えられています。
本日は、春を健やかに過ごすための伝統的な「養生(ようじょう)」についてお話しします。
■ 1. 春は「肝(かん)」が疲れる季節
東洋医学において、春は五臓の「肝(かん)」が活発に働く季節とされています。
ここでいう「肝」とは、単なる肝臓という臓器のことだけでなく、全身の「気(エネルギー)の巡り」や「自律神経のコントロール」、そして「感情のコントロール」を司るシステム全体を指します。
冬の間、寒さに耐えて縮こまっていた体は、春になると一気にエネルギーを外へ向かって発散させようとします。この急激な変化に対応するため、「肝」はフル稼働状態になります。
さらに、春先は三寒四温と呼ばれる激しい寒暖差や、進学・異動などの環境の変化も重なるため、肝に過剰な負担がかかり、オーバーヒートしてしまいます。
肝が疲れて気が巡らなくなると、自律神経が乱れ、不眠、気分の落ち込み、あるいはイライラといった症状として現れるのです。
■ 2. 肝の疲れは「目」に直結している
では、このオーバーヒートした「肝」を休ませるにはどうすれば良いのでしょうか。
東洋医学には「肝は目に開竅(かいきょう)する」という言葉があります。これは、肝の働きと「目」が非常に深く繋がっているという意味です。
現代人は仕事でもプライベートでもパソコンやスマートフォンを見続け、常に目を酷使しています。
この「目の使いすぎ」が、実はダイレクトに肝のエネルギーを消耗させ、春の不調をさらに悪化させる大きな原因となっています。
■ 3. 1日5分、ただ「目をつぶる」
春の不調を感じたら、一番の特効薬は「目を休めること」です。
仕事の休憩時間や、夜寝る前のちょっとした時間に、スマホを見るのをやめて、ただ「目をつぶる」時間を作ってみてください。
視覚からの情報を遮断するだけで、脳の処理負担が劇的に減り、交感神経(緊張モード)から副交感神経(リラックスモード)への切り替えがスムーズに行われます。
心地よい音楽をかけたり、ホットアイマスクで目の周りを温めたりしながら目を閉じれば、さらに効果的です。
たった5分目を閉じるだけでも、消耗していた肝のエネルギーが回復し、気持ちの昂りやイライラがスッと落ち着いていくのを感じられるはずです。
春は「芽吹きの季節」であり、体も心も変化しようと頑張っている時期です。
だるさや眠気を感じたら、それは「少し休んで」という体からのサインです。無理に頑張ろうとせず、意識して目を閉じる時間を持ち、自分を労わってあげてくださいね。
それでは。

